佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2022 ラ・ボエーム

「佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2022 ラ・ボエーム」を昨年7月に観てまいりました。

2021年10月のフェニーチェ堺での「ラ・ボエーム」に引き続き、2回目の「ラ・ボエーム」で、また、2021年7月の兵庫県立芸術文化センターでの「メリー・ウィドウ」に引き続き、2回目の佐渡裕芸術監督プロデュースオペラでした。

この公演は、2020年に公演予定でしたが、新型コロナウイルス感染症の影響により、公演中止となっていました。

西宮北口駅から兵庫県立芸術文化センターに向かってベデストリアンデッキを歩く度、毎回ワクワクします

ロビーには、ルドルフォ達の住む部屋の舞台模型などが展示されてています。今回の演出では、屋根裏部屋ではなく、小船を部屋に見立てているよです。

最近は、舞台全体が見えて、声も良く聴こえますので、2階席最前列の席を押さえています

前年のフェニーチェ堺での公演では、ルドルフォ達の部屋をカフェ・モミュスに見立てていたため、華やかなパリのイメージを味わえなくて残念な思いをしましたが、今回は堪能させていただきました。

ロドルフォ達の部屋ですが、第1幕では小船でも良かったのですが、第4幕のミミの亡くなるシーンは、寒さと貧しさを感じさせる昨年のような屋根裏部屋のほうが合っていたなと思うのは欲張りでしょうか。

ストーリーは、悲しいお話ですが、美しいアリアに、聴き惚れます。

さて、今年の夏は、モーツァルトの「ドン・ジョバンニ」

今から楽しみです。

二つのフィガロ ~ 「セビリアの理髪師」「フィガロの結婚」

昨年12月と今年1月、フェニーチェ堺(旧堺市民会館)で二つのオペラを観てきました。
2022年12月3日(土)「セビリアの理髪師」と、2023年1月22日(日)「フィガロの結婚」です。このふたつのオペラは、原作となったボーマルシェ作の「フィガロ三部作」という戯曲のうちの2作だそうです。

「NISSAY OPERA 2022 セビリアの理髪師」は、2022年12月3日(土)14:00開演でした。

動画は、2016年の日生劇場での公演です。

舞台装置の回転をうまく活かして場面も変わります。
理髪師のフィガロは勿論ですが、伯爵も結構コミカルです。
数々の名アリア、二重唱、三重唱、お芝居とともに楽しんだ2時間余りでした。

この日のプログラムとともにいただいたチラシに、「セビリアの理髪師」と対になる「フィガロの結婚」が一月に上演されることを知り、そのことを妻に話したところ、ぜひ観たいというので、早速チケットをネット予約。

「二期会オペラ フィガロの結婚」は、2023年1月22日(日)14:00開演しました。

  

動画は2016年の公演のPVですが、舞台の雰囲気は今回と同じです。

「セビリア理髪師」同様に楽しいオペラです。
こちらも、アリア、二重唱、三重唱などの数々。モーツァルトらしい軽快なメロディ。
「セビリアの理髪師」以上に聴きなれた曲の数々を堪能。帰りの電車の中も頭の中に曲が流れました。

皆さんご存知のように「セビリアの理髪師」と「フィガロの結婚」では、登場人物が共通している者がなん幾人かいます。伯爵・フィガロ・伯爵夫人、そしてもうひとり…

また、「セビリアの理髪師」では女中のベルタ役の種谷典子さんが「フィガロの結婚」ではスザンナ役で出演されています。

「フィガロの結婚」でもチラシをたくさんいただきました。その中でも思わず衝動買いした公演、チケットの発売が待ち遠しい公演…
今年もオペラを愉しむ一年になりそうです。

サロメ奇譚

今年初の観劇は、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでのサロメ

 

https://www.instagram.com/p/BycWIZJHo3v/
2019年6月8日 中之島のフェスティバルホールで鑑賞した折は、コンサート形式で舞台も無く、かつ字幕ということもあり、いま一つ乗り切れず消化不良で終わった、リヒャルトシュトラウスのオペラ「サロメ」
2019年フェスティバルホールでの「7つのヴェールの踊り」

今回はそのリベンジ的な意味合いもあり、昨年末、予約抽選でチケットを購入
サロメ役は、元宝塚の朝海ひかるさん
ユダヤ王国を現代日本のユダ屋グループに置き換え、ヘロデ王の誕生日の祝宴を、社長の還暦パーティを舞台とする演出。

この日は、アフタートーク・イベント終了後、写真撮影タイムを設けられており、サロメ役の朝海ひかるさんとヨカナーン役の牧島 輝さんを客席から撮らせていただきました。

ちょっと、蘊蓄めいた話になりますが、「サロメ」はオスカー・ワイルド原作の戯曲ですが、新約聖書の記述を元に書かれました。

 

さて、イエスの名が知れわたって、ヘロデ王の耳にはいった。ある人々は「バプテスマのヨハネが、死人の中からよみがえってきたのだ。それで、あのような力が彼のうちに働いているのだ」と言い、他の人々は「彼はエリヤだ」と言い、また他の人々は「昔の預言者のような預言者だ」と言った。ところが、ヘロデはこれを聞いて、「わたしが首を切ったあのヨハネがよみがえったのだ」と言った。
このヘロデは、自分の兄弟ピリポの妻ヘロデヤをめとったが、そのことで、人をつかわし、ヨハネを捕えて獄につないだ。それは、ヨハネがヘロデに、「兄弟の妻をめとるのは、よろしくない」と言ったからである。そこで、ヘロデヤはヨハネを恨み、彼を殺そうと思っていたが、できないでいた。それはヘロデが、ヨハネは正しくて聖なる人であることを知って、彼を恐れ、彼に保護を加え、またその教を聞いて非常に悩みながらも、なお喜んで聞いていたからである。
ところが、よい機会がきた。ヘロデは自分の誕生日の祝に、高官や将校やガリラヤの重立った人たちを招いて宴会を催したが、そこへ、このヘロデヤの娘がはいってきて舞をまい、ヘロデをはじめ列座の人たちを喜ばせた。そこで王はこの少女に「ほしいものはなんでも言いなさい。あなたにあげるから」と言い、さらに「ほしければ、この国の半分でもあげよう」と誓って言った。そこで少女は座をはずして、母に「何をお願いしましょうか」と尋ねると、母は「バプテスマのヨハネの首を」と答えた。するとすぐ、少女は急いで王のところに行って願った、「今すぐに、バプテスマのヨハネの首を盆にのせて、それをいただきとうございます」。王は非常に困ったが、いったん誓ったのと、また列座の人たちの手前、少女の願いを退けることを好まなかった。そこで、王はすぐに衛兵をつかわし、ヨハネの首を持って来るように命じた。衛兵は出て行き、獄中でヨハネの首を切り、盆にのせて持ってきて少女に与え、少女はそれを母にわたした。ヨハネの弟子たちはこのことを聞き、その死体を引き取りにきて、墓に納めた。

マルコによる福音書

聖書では、ヨカナーン(バプテスマのヨハネ)の首を望んだのは、サロメの母親のへロディアと書かれております。劇中でも、前夫の弟と結婚したことを咎めておりましたので、筋としては通っております。それをサロメが所望したと描いた狂気。芝居ならではの世界です。

劇中、ヨカナーンの科白も、聖書にそのような一節があったのではと思えました。

オペラとは、また違った「サロメ」
今回は堪能させていただきました。

NISSAY OPERA 2021 ラ・ボエーム

 

10月23日(日)フェニーチェ堺(旧堺市民会館) 大ホール で開催された、NISSAY OPERA 2021 ラ・ボエーム を観てきました。
今年2回目のオペラです。

 

2021年6月日生劇場上演『ラ・ボエーム』のPVです。

NISSAY OPERAの全国公演ということで、指揮者と演出家は日生劇場での公演と同じでしたが、演出の内容は、新型コロナウイルス感染症の影響により簡素化されており、第2幕の賑やかなカフェ・モミュスの場面が省かれ、第1幕の屋根裏部屋をカフェに見立てた演出となり、第1幕から第4幕を屋根裏部屋で通しで演じられ、少し寂しく感じましたが、このパリの屋根裏部屋の雰囲気は、物語とうまくマッチしており、冬の寒さと貧しい主人公達の境遇が伝わってきました。

この公演は日本語公演ということでしたが、先日のメリー・ウイドゥほど洗練されていなかったのは残念なところであるものの、字幕を意識せずに見ることが出来、楽しむことが出来ました。

2020年1月のアイーダに続き、生まれ故郷の堺で、オペラを観ることが出来たのも何よりです。

 

佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2021 メリー・ウィドウ

久々のオペラ観劇

昨年1月に、フェニーチェ堺でアイーダを観劇以来、新型コロナウイルス感染症の影響により、公演キャンセルが相次ぎ、ようやく、7月18日(日)兵庫県立芸術文化センター において、佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2021 メリー・ウィドウ を観劇

開演前の劇場内。オケピの手前には、宝塚歌劇場の銀橋のような通路が設営されていました。
プロモーション映像は2008年の上演より

さて、指揮の佐渡裕氏が、オケピに入って開演というところですが、狂言回しのニエグシュ役の桂文枝師匠が、何故かオケピの手前の銀橋に這い上がり「いらっしゃ~い」
コントを交え劇の解説を語り、開演です。

以下、舞台画像等は、兵庫県立芸術文化センターのTwitterアカウントより。

ピアノに見立てた舞台
パリのマキシムに見立てたヒロイン邸でのパーティでは、フレンチ・カンカンを背景画に
今回の公演、カーテンコールが 歌って踊って約30分にも及び、もう一幕ともいえる特別演出。

劇中、領事夫人 シルヴィアーヌ役の香寿たつきさんの「愛あればこそ」「すみれの花の咲く頃」の歌唱があったり、バレエの踊りが取り入れていたり、フィナーレでは、文枝師匠が宝塚歌劇団風の羽根を背負って銀橋を渡ったりと、盛り沢山の演出に、また日本語上演ということもあり解りやすく、楽しませていただきました。

オペラの後は、劇場併設のレストラン テアトル ル ボア で。
食事を終えると、日もとっぷり暮れており、劇場を後に大阪へ戻りました。
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