雑誌「鉄道模型趣味」を発行する機芸出版社から、昨年6月に亡くなられた小林信夫氏の連載記事をまとめて編集した「小林信夫の模型世界」が発行されました。
「鉄道模型趣味」誌は定期購読こそしておりませんでしたが、気になる記事が掲載されている号を時折買い求めており、小林信夫氏の連載記事は、素敵なイラストと絶妙なテーマが気になる存在で、以前国立国会図書館の遠隔複写サービスに複写依頼を行ったこともあり、いつかまとめた本が発行されるのではと期待しておりました。
さて、その中でも目についたのが『バンダイR100とトミー「鉄コレ」で遊ぶ』(鉄道模型趣味 2006年6月号 No.753 掲載)という記事です。
というのも、私も記事と同じくバンダイ「Bトレインショーティー」用R100線路をトミーの「鉄道コレクション」の電車を走らせるために、「上田交通風ミニトランクレイアウト」を制作したからです。
2005年11月に「鉄道コレクション」(鉄コレ)として、TOMIXのブランドで鉄道模型を発売しているトミーテックから、地方私鉄の小型電車のディスプレイモデルが発売されました。
その中でも下記の2つの車両は私にとっても待望の車両でした。
上田丸子電鉄 モハ4225
上田丸子電鉄 モハ2321
その後、2010年9月発売の第12弾では、上田交通 モハ4257が、そして、2013年4月発売の第17弾では、上田交通の花形車両ともいうべき、上田交通 モハ5250型(通称「丸窓電車」)が発売されました。
上田交通 モハ4257
上田交通 モハ5251
「Bトレインショーティー」は、2002年からバンダイから発売されてきた、Nゲージの鉄道模型車両を60mmにデフォルメしたプラスティックモデルで、「鉄道コレクション」と同様に、走行用ユニットを組み込むことで、Nゲージと同様に走らせることが出来、私がZゲージの鉄道模型を始めるにあたって、どの鉄道模型にしようかと候補の一つでもありました。
さて、記事掲載当時は小林氏の記事をまだ読んでおらず、ホームセンターで購入したアルミ製のトランク型工具ケースを利用してZゲージの鉄道模型レイアウトの制作にとりかかったばかりでした。
しかし、なかなか完成しないままでいたところ、2008年2月になって突然に、Nゲージのミニトラックレイアウトの制作を開始しました。
鉄コレの電車を走らせるトランクレイアウトを制作するあたり、背景画像を探したところ、エキサイトブログで信州の四季を大型サイズの写真で紹介しておられるoois4649ex様の「塩田平の秋」という画像を探し出し、鉄コレ第1弾の2両の上田丸子電鉄の2両の電車とともに、まさにテーマに適う画像と思い使用させていただきました。
ストラクチャーについては、「鉄コレ」と同じトミーテックから発売されていた「街並みコレクション」「建物コレクション」シリーズの製品を中心に構成しました。
このほか、線路際の草むらは「ミニネイチャー」の製品を、道路は、ボール紙にターナーの「グレインペイント」(廃番)を塗って表現しました。
何故かこれまで、このトランクレイアウトを撮影して紹介することがなかったのですが、この機会に車両とともに紹介しましょう。
上田丸子電鉄 モハ4225 |
上田丸子電鉄 モハ2321 |
上田交通 モハ4257 |
上田交通 モハ5251 |
上田交通以外の車両や鉄道コレクション以外の車両も入線させております。
名鉄 デキ101 他 |
KSK Cタンク(TOMIX)他 |
しかし、2軸貨車や客車は、曲線半径が小さいためカプラーが外れたり脱線しやすいため、残念ながらあまり走らせることはありません。
完成したのは、2008年の後半だったと思いますが、小さなレイアウトですが、半年ほどかけて少しづつ仕上げました。
トレインスコープ用のTC-9ユニットを、充電池仕様から乾電池仕様に改良して動画を撮影しYouTubeで公開しましたが、今回紹介した動画もその時の動画を編集して追加しております。
このレイアウトでは、これまでに上田交通の電車のほか阪堺電車のような路面電車を走らせたりもしてきました。
私のNゲージでは唯一のレイアウトです。
完成から15年以上経過してようやく記事としてまとめることが出来、ホッとしているところです。
余談となりますが、Nゲージといえば、国鉄やJR、大手私鉄の特急・通勤電車やあるいはローカル線と、おおよそ20m級の車両が中心で、地方私鉄の小型車両などはほとんど製品化されておりませんでしたが、「鉄道コレクション」の発売により、地方私鉄の小型車両にも注目が得られるようになりました。
NHK教育テレビで、2007年2月7日から3月28日まで週1回、趣味悠々『ようこそ!鉄道模型の世界へ〜レイアウト製作入門〜』という番組が放映されたり、
講談社が2007年7月から2008年7月にかけて発行したNゲージレイアウト製作を目標とした全50巻の分冊百科『週刊 昭和の「鉄道模型」をつくる』を発行していたことも、影響を与えたのではないでしょうか。
閑話休題、この、Nゲージの「上田交通風ミニトランクレイアウト」と先述のZゲージの「ミニトランクレイアウト」のほか、2018年1月にロクハンから発売された、Zゲージ鉄道模型を約半分の長さにデフォルメした「Zショーティー」シリーズにあわせて、富良野のラベンダー畑をモチーフとしたミニレイアウトを作成し、富良野のラベンダー畑に持ち込み走らせてきました。
2年ほど前から、X(旧twitter)上で、セリアで発売されているファブリックボードをレイアウトベースとした1坪100円レイアウトがタイムライン上で賑わっており、鉄度模型雑誌で特集を組まれたり運転会が開催されております。
私も、このファブリックボードを使って、次のレイアウトの構想を練っているところです。
準備は整ってきました。
— kashy (@ka_shy) April 3, 2024
さて、どのように作ろうか#1坪100円レイアウト#zゲージ#ロクハン#zショーティー#spurz#zscale#rokuhan#zshorty pic.twitter.com/a7WkWAmAZa
果たして、レイアウトが完成してお披露目するのは、いつになるでしょうか。