EF58:「Z進化形としての私の楽しみ方」車両自作編 から (6)

仕掛品の数々をこれまでもご紹介させていただきましたが、その中でも皆さまの関心が高かったのがEF58の走行化です。

「鉄道ファン VOL.3 ゴハチ」が2006年2月に、JR東日本商事:サンクアール:はっぴぃえんど:交友社の4社により発売されたました。

   

2004年2月 「鉄道ファン Vol.1 懐かしの蒸気機関車」
2005年3月 「鉄道ファン Vol.2 SL情景フィギュア」
に続いて発売されたものです。

同じ2C-C2の軸配置のペンシルバニア鉄道GG1型電気機関車がメルクリンから発売されておりましたので、この下回りを活用することとしました。

マイクロゲージの北斗星と同様、同じように考えられた方もおられ、私も改造にとりかかりました。

まず、GG1の下回りにあわせるため、EF58のボディの内側を削り、GG1の下回りに載せ換えます。



次に、カプラーをメルクリンのカプラーからマグネティックカプラーに置き換えました。

平行して、EF58に牽かせる車両として、缶コーヒーBOSSのおまけのオハ35系客車に、マイクロトレインズの台車を履かせる作業です。

 

かなり腰高で、車輪とボディの隙間も大きく目立ちます。ボディの内側を削り調整する必要がありました。

2011年1月には一応走行可能なところまで、辿りつきました。

屋上の目立つパンタグラフですが、何故かEF58のパンタグラフが大きいと思い込んでおり、Nゲージ用のものを付けてみましたが、少し目立ち過ぎました。


2013年12月 Baden谷九 初代共同レイアウト上で

続いてZゲージ用のパンタグラフを入手しましたので、これに交換したところおまりがよくなりました。


2017年11月 Baden谷九 二代目共同レイアウト上で

しかし、上の画像を見てもわかりますように、他の車両と比べて車高がかなり高い状態です。

EF58のスケールが220分の1よりスケールオーバーなうえ、下回りの元となったGG1の車高が高いことから、かなり腰高です。
そのため、ボディの内側を削っても下回りとの支障がなかなか解消せず、下回りの架線集電の切替ネジを取り外してみました。

そうすると、どこかで断線が生じテスターで確認しながらの復旧作業を余儀なくされました。さらに、配線パーツとモーターと繋ぐリン青銅線も折れる始末で、リン青銅線を基板にハンダ付けする必要がありました。

 

SNSの情報で、FUNTECの樹脂用カッターがボディを削るために効果的ということを知り早速買い求めたところ、評判どおり切削が進み、天井の一部が透ける程に至る始末でした。

どうにか、24系寝台車と繋いでも目立たない高さに抑えることができたのではないでしょか。

しかし、まだまだ腰高な状態でないと、走行が安定しません。さらなる切削が必要です。

昨年末に、ロクハンからEF58-61が製品化され発売されました。

このスケール比の差を目の当たりにしますと、今後制作を継続するか悩むところです。


参考ブログ記事

Settebello :「Z進化形としての私の楽しみ方」車両自作編 から (5)

2018年に投稿したディスプレイモデルのSettebelloの制作記事を加筆編集して、「Z進化形としての私の楽しみ方」車両自作編の第五弾として再掲載いたします。

パートワーク雑誌の出版社のデアゴスティーニ・グループの1社であるAtlas出版より2012年にAtlas Minitrainsとして世界の名列車シリーズがZゲージサイズで発売されました。
これまでに、フランスのパリとニースを結ぶ特急「ミストラル(Le Mistral)」の走行化改造を行いましたが、この度 私が参加している、関西を中心としたZゲージ鉄道模型の愉しむグループ「Baden谷九」による、メンバー作成のレイアウトやZゲージ車両を展示・運転するオープンイベント「Osaka Z Day 2018」に、イタリアからゲストを迎えることとなり、歓迎の意を表して、シリーズの中の、イタリアのローマとミラノを結ぶ特急列車「セッテベロ(Settebello)」をロクハンから発売されているZショーティシリーズの動力ユニットを組み合わせて走行化改造を行いました。

Atlas SettebelloRokuhan Z shorty
Zショーティー 動力シャーシ 新幹線タイプ SA002-1
Zショーティー トレーラーシャーシ 新幹線タイプ SA004-1
の2製品を利用します。

Tamiya
タミヤ 楽しい工作シリーズ No.156 ロングユニバーサルアーム (70156)
タミヤ 楽しい工作シリーズ No.133 プラ材3mm丸棒10本入 (70133)
のパーツが連接台車の決め手となりました。

Settebello 1
車体、スカート、足回りの3構成で、ネジ止めされております。

Settebello 2Settebello 3
先頭車の1両を動力車とし、Zショーティの動力ユニットを組み込みます。
付随台車は一度取り外し、タミヤのロングユニバーサルアームとプラ丸棒で支持して連接台車化し、集電のためのリード線をはんだ付けします。

Settebello 4Settebello 6
中間車も、トレーラーの台車をタミヤのロングユニバーサルアームとプラ丸棒で支持して連接台車化し、反対側は、ロングユニバーサルアームで受けを作ります。

Settebello 6Settebello 7

Settebello 8Settebello 9
もう1両の先頭車も同様に改造し、先頭の台車は、プラ丸棒を組み合わせて車体にねじ止めします。

Settebelloの連接台車の様子を改めて掲載しましょう。

この連接部分ももう少しスマートにしたいと思っております。車高の調整とあわせて、3Dプリントの利用も考慮して改善したいと思います。

TGV:「Z進化形としての私の楽しみ方」車両自作編 から (4)

「Z進化形としての私の楽しみ方」車両自作編 の第四弾は、フランス国鉄のTGVのペーパークラフトからの車体制作です。

TGV (Train à Grande Vitesse テジェヴェ) いわゆる、フランス国鉄 (SNCF) 新幹線です。
1986年に初めて海外旅行した折にパリからローザンヌまで乗車しました。

以前からZゲージでも走らせたい思って、TGV-Webで公開されているペーパークラフト素材を用意しておりました。

Osaka Z Days 2017 の開催が決まり、特別企画「ヨーロッパの名列車」にふさわしい列車と思い、初の自作への挑戦ですが、思い腰を上げた次第です。

TGV-Webのペーパークラフトに、折線などは不要ですので画像編集ソフトで加工のうえ、縮尺もオリジナルは140分の1ですので、220分の1にするため、64%に縮小して印刷します。

外板に、ひと回り小さく印刷したものを、内張りとして補強板し、1.2tプラ板でさらに補強します。

先頭の動力車の下回りは、ZJゲージの485系のものを、先端とウエイトを切り取り加工して、取り付けます。

パンタグラフは、ロクハンのBR181型機関車のパーツを取り寄せて、取り付けました。

TGVの中間車は連節車ですので、連節台車をZJゲージの台車と連結器、プラ板を組み合わせて作成しました。

アップで見ますと、側面の平面が出ていなかったり、折り曲げ部分が剥げて白く見えたりと粗が目立ちます。

Zファミリーの渡辺氏に生前アドバイスを頂戴しましたので、次回の制作では改善しようと思います。

それでも、ペーパークラフトからの加工といえでも、紙一枚から動く車両まで完成させたこともあり、またこの動画のように快適に走る様子を見るにつけ、達成感を十分に味わえたものでした。

フランスのZゲージ メーカーのAZUR Models から、待望であったTGVの製品化が発表となりました。

今夏の発売が楽しみです。

Marklin Z Neuheiten 2023

メルクリン社の2023年の新製品が、1月17日に発表となりました。

例年のように、カタログからZゲージの新製品を抜粋して紹介しましょう。

今年は次の27点です。

81875 Modern Freight Service Starter Set with a Class 285 Diesel Locomotive
82103 Type Kklm 431 Stake Car
82228 Heavy-Duty Transport Car Set
82273 Deep-Well Flat Car Set
82640 Container Transport Car Set
86061 Type Pwgs Freight Train Baggage Car
86358 SNCB Freight Car Set
86682 Gondolas with Retractable Roofs Set
87002 Crew Car
87042 Compartment Car Passenger Car Set
87074 Shuttle Train Car Set
87565 Compartment Car Set
87566 Baggage Car
88068 Class 78 Passenger Train Tank
88236 BLS Cargo Class 475 Electric Locomotive
88250 ETA 150 Rechargeable Battery Powered Rail Car with ESA 150 Control Car
88277 Class 41 Steam Locomotive
88386 Class 139 Electric Locomotive
88430 DB Regio Class 143 Electric Locomotive
88468 Class 460 Electric Locomotive
88487 LINEAS Class 186 Electric Locomotive
88593 Class Re 4/4 II Electric Locomotive
88597 Class Re 4/4 II Electric Locomotive in Real Bronze
88651 Class V 60 Diesel Hydraulic Switch Engine
88963 Class 86 Steam Locomotive
88975 Class 44 Steam Locomotive with an Oil Tender
88997 Class 38 Steam Locomotive

英文カタログはこちらから

動力車が26点と目立ちますが、それに牽かせる客車・貨車がもう一つですね。

インサイダーモデルのETA 150 / ESA 150 蓄電池動車/付随車が、気を吐いている感があります。
購入申し込みが2月末までですが、さぁどうしましょうか。

詳しくはカタログをご覧ください。

Le Mistral:「Z進化形としての私の楽しみ方」車両自作編 から (3)

2012年にAtlas Minitrainsとして世界の名列車がZゲージサイズのディスプレイモデルが発売されました。「Z進化形としての私の楽しみ方」車両自作編 の第三弾は、このシリーズの中からフランスのLe Mistral(ミストラル)の走行化改造です。

パートワーク雑誌の出版社のデアゴスティーニ・グループの1社であるAtlas出版より2012年にAtlas Minitrainsとして世界の名列車がZゲージサイズで発売され、ドイツ等のZゲージコミュニティでは、Zゲージ化について賑わっておりました。

Atlas社はフランスの出版社で、フランス国内をターゲットにTRAIN BLEUとLe Mistralが販売されておりました。

Mistral1Mistral2

Le Mistral(ル・ミストラル)は、パリ・リヨン駅とコート・ダ・ジュールのニースを結ぶ豪華列車でした。

フランスのZゲージコミュニティLe Z forumで、機関車のCC7100はメルクリンのBR103の下回りを、客車もメルクリン客車の下回りを利用して改造した記事が投稿されており、それを参考にまずは、CC7100は同じ軸配置のBR103の下回りを用いて走行化改造にとりかかりました。

客車については、マイクロトレインズから発売されている客車の台車が形状がよく似ているため、床板を加工して取り付けられないかと検討いたしました。

しかし、床板はダイキャスト製のため加工に手間がかかることと、マイクロトレインズの台車のセンターピンの位置が床板のセンターピンの位置と合わないため、作業は中断しました。

しばらくして3D出力サービスのShapewaysで走行化改造用の床板と台車が発売されましたので、これらを用いて走行化改造を再開しました。

この3D出力製品は、アクリル製のため脆く下処理中に台車枠をいくつか破損させてしまいました。

下回りのBR103の状態が良くありませんのでノイズは高いですが、快適に走りました。

Osaka Z Day 2015 において、山ちゃんの終端駅セクションで、お披露目させていただきました。
オリエント急行とともにドーム駅の下、パリの雰囲気が醸し出されていませんでしょうか。

子供の頃から、ヨーロッパの豪華列車といえばミストラルと本で読んでおりましたので、憧れの列車でした。美容室や秘書室、バー等を備えたMistral 69型とは一世代前のMistral 56型ですが、Wagons-Lits社の食堂車とプルマンカーも連結しており、名列車のコレクションとして大事にしております。

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