Zゲージ鉄道模型を始めて20年

私が最初にメルクリンZゲージの車両をeBayとヤフーオークションで購入したのが2005年2月のことでした。
年月の経過は早いもので、20年が経ちました。

5年前の2020年2月にも15年に際して、次の3件の記事を投稿しました。

オリエント急行から始め、ワイン樽貨車をはじめワイナリーのプロモーション貨車を集めだし、初のヨーロッパ旅行で乗車したTEE Rheingold号を揃えるという、私のZゲージ鉄道模型事始めでした。

このブログへの投稿やSNS等への投稿・動画を交えて、少々長くなりますが、私のZゲージ鉄道模型の20年を振り返ってみたいと思います。

車両は購入したものの、雑誌等の情報も僅かですので、インターネットで検索し情報を収集しました。

まずは、かがみさんが主催するSpur Z Roomにたどり着き、そのフォーラムで多くの方と交流する中、オフ会を京都で開催することになりました。

 

2007年4月には、このオフ会で知り合ったメンバーが中心となり、Zゲージのレイアウトの共同制作を始めることにより結成された「Baden谷九」に参加し、

2010年からは、毎年のようにZゲージ鉄道模型のジオラマや車両を展示・運転するオープンイベント「Osaka Z Day」をメンバーの方々と開催してきました。 

また、Baden谷九の皆さんのお知恵を拝借しながら、2つの小型レイアウトの制作も順調で、折に触れて楽しんできました。

その後、2013年10月には、念願のSchmidt社のガラス電車を落札したり、

2015年のヨーロッパ旅行では、Venic Simplon Orient Expressの車内でオリエント急行の模型を走らせてみたり

これをきっかけにフランス型に興味を持ち、ディスプレイモデルのLe Msitralを走行化改造、TGVをペーパークラフトで自作したり、メルクリンから発売されたCorail型客車を揃え、Shapwaysから購入したBB7200型電気機関車の走行化と、フランス型車両も充実してきました。

レイアウトのほうも、ロンドンやパリの終着駅を数多く見た影響から、終端駅のレイアウトモジュールの制作にとりかかりました。


さて、2020年以後5年間の私のZゲージ遍歴に移りましょう。

2020年からの新型コロナウイルス感染症の影響により、Baden谷九のオープンイベントのOsaka Z Dayも事前収録動画やライブ映像の配信等をオンライン開催を模索することになりました。

初の事前動画収録となったOsaka Z Day 2020オンラインでは、終端駅のモジュールを紹介させていただきました。

2024年には、オープンイベントではなく、非公開の運転会を開催しましたが、運転会への参加にあたり、制作が停滞しているメインレイアウトへの習作として、「水鏡のモジュール」「ブドウ畑のモジュール」の2つのRZモジュールを急ぎ制作しました。

この2つのモジュールについては、このほど制作記としてまとめております。

車両制作のほうも、仕掛品の進捗は停滞していますが、Baden谷九のオンラインで開催したオープンイベントで、2回にわたって発表し、制作記のようなものにまとめることが出来ました。

特に2回目にあたる2021年のワークショップでは、Zファミリーの渡辺氏の作品を2020年12月にオークションで落札したことから、同氏の自作方法について、模型を参考につつ、ご本人からご教示いただいた内容を基に、私としてはうまくまとめて発表することができたと思っております。

 

また、オークションでは、分割式のレイアウトモジュールの一部も落札しました。このままでは走行させることが出来ませんので、RZモジュールとの接続モジュールを制作したいと考えております。

日本型のZゲージ製品を発売しているロクハンからは、2020年1月にお召列車の1号編成が発売されていましたが、2022年12月にその牽引機としてのEF58型電気機関車61号機が発売となりました。
以前からディスプレイモデルのEF58型電気機関車の走行化改造を試みておりましたが、クオリティの差に悔しい思いをしました。

フランス型の車両も、メルクリンから2021年にフランスのミネラルウォーターの広告貨車が発売になり、Azar Modelsというメーカーが、2021年12月にBB67400型ディーゼル機関車を発売しました。

2024年には、CC72000型ディーゼル機関車とCorail型客車のVTUタイプ(オープン室内タイプ)が発売となりました。


2019年の新製品 Marklin 88025 Klv20 が2020年12月に届きました。
Klv20はフォルクスワーゲン Type1をベースとしたドイツ国鉄の保線用の軌道自動車です。
これまでのZゲージ車両よりも一段と小さなな車体ですが、軽快に走行します。

Markilin 2021年の秋の限定品 88146 Class CidT Steam-Powered Rail Car が2021年11月に
2021年の新製品  88772 DBAG Class V 36 Diesel Locomotive が2022年8月に届きました。
それぞれに、似合う客車や貨車を牽かせてみました。

2024年のプロモーション製品で非売品のニュルンベルクでのトイ・メッセ記念貨車とメルクリンディーラーイニシアチブの記念客車がともにタルキスカラーなので、繋げて走らせると良いなと思い、年末にeBayで落札したところ、今年の初めに転送業者を通じてようやく届きました。

同じタルキスカラーのBR260ディーゼル機関車に牽かせ、機関車から貨車・客車を同じカラーで揃えて走らせました。

150分の1スケールのNゲージに比べて220分の1スケールと小さなZゲージの鉄道模型ですが、このような小型車両はさらに小さく、小さなレイアウトで走らすには好適です。


メルクリン・インサイダークラブ会員限定の2023年モデル 88250 ETA150 蓄電池式軽電車とESA150制御トレーラーの2両セットです。
2024年10月初旬に枚方市のメルクリンショップHRSで受領し、その足で「Baden谷九」の事務所に設置した共同レイアウトで試走してきました。
走りも滑らかで、モーター音も静かなため、レールのジョイント音が心地良く響きます。

この共同レイアウトも2024年末にメンバーの実家に引き取られ、枚方の事務所からも撤退しました。
新製品の購入の度に、大きな共同レイアウトで愉しむことが出来なくなり寂しくなりました。

私のメインとなるレイアウトですが、当初はサイドボードの中に納める予定で計画していましたが、長編成の列車を走らせたくなり、長い間スタイロフォーム上の暫定レイアウトで我慢しておりました。
Baden谷九でレイアウトモジュールの規格が策定されましたので、RZモジュールの組み合わせに計画を変更し、とりあえずモジュールの準備も整い、暫定レイアウトとともに購入した車両を走らせて愉しんでおりました。

しかしながら、ストラクチャーの制作や地形の構築など、本格的なレイアウトの制作は全く進捗が進んでおりませんでした。

長編成の列車を安定して走らせるこのが念願です。そのため、勾配もポイントもS字カーブも無く、またモジュールの分割もできるだけ少なくと考え続けてプランも再構築中です。もう少し時間がかかりそうです。

この20年間、多くの方々と出会えたことが、Zゲージ鉄道模型をより愉しむことが出来たのだと思います。

これからもよろしくお願いいたします。

ブドウ畑のモジュール【習作】 – RZモジュール(Zゲージ)

Zゲージ鉄道模型のレイアウトモジュール「RZモジュール」の「ブドウ畑のモジュール」です。

繰り返しますが、「RZモジュール」は私が参加してる、Zゲージ鉄道模型を愉しむグループ「Baden谷九」が規格を策定したレイアウトモジュールです。
昨年6月に開催した「Baden谷九 2024初夏の運転会」に、メンバーがそれぞれに制作した「RZモジュール」等を持ち寄りました。

私もこの時、「水鏡のモジュール」とともに習作として制作中の2つのモジュールを持ち込みましたが、今回はこの「ブドウ畑のモジュール」を紹介します。

永年、ドイツのワイン産地をモチーフとしたレイアウトを構想しながらも一向に進捗せず、簡易な運転板での鉄道模型の走行に留まってきましたが、初夏の運転会でRZモジュールを持ち寄ることが決まり、とりあえず、メインのレイアウト制作に繋がる習作として、RZモジュールのシーナリーとしてブドウ畑を制作しました。

ブドウ畑を構成するブドウの樹は、これまで ミニトランクレイアウトや、Zショーティミニレイアウト のように、NOCH社から発売されているブドウの樹を使ってきましたが、一面のブドウ畑として使うにはコスパが悪いので自作するしかないのでは、以前から考えておりました。

Baden谷九のOsaka Z Day 2022でメンバーのゴーサンがブドウ畑を自作されており、どのように制作されたかとお尋ねしたところ、Zゲージ用の柵を支柱にして作られたとお聞きしました。

柵については、水鏡同様にインターネットで検索しましたところ、下記の記事のように鉢底ネットを利用した事例を見つけることが出来ました。

鉢底ネットを1.5cm幅に切り出し、柱が1cm間隔となるよう余分は部分をカットします。
こうして作成した支柱を、3mm厚のスチレンボードに芝生紙を貼り付けたベースに1cm間隔で建てていきました。

ブドウの葉は、KATO 24-317 プランツシート ミディアムグリーン (旧:フォーリッジ 緑色 ウッドランドシーニック製)を、2cm幅にカットして鉢底ネットの支柱を挟みます。

木工用ボンドで接着したので、少々艶が出てしまいましたが、鉄道模型用のKATO 24-390 シーニックグルー を使用すると艶を抑えられるそうですので、次回はこれを使ってみようと思います。

背景は、GoogleMapのストリートビューから、ドイツワイン街道の沿道のブドウ畑のシーンをスクリーンキャプチャーしました。

モジュールの全体はこのようになりました。

線路にバラストを撒いたり道路と追加したりと、もう少し手を加えて完成を目指したいと考えております。

バレエ「青列車」

Instagramのタイムラインに@chanelofficial@operadeparisの共同執筆により、今年は、ガブリエル シャネルが 1924 年にバレエ リュス制作の『ル トラン ブルー』の衣装制作にその大胆さとビジョンを注ぎ込み、シャネルとダンスの関係を始めて 100 周年を迎えます。」との記事が流れてきました。

 
 
 
 
 
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この記念すべき年に、シャネル(CHANEL)は、パリ国立オペラ座のガルニエ宮で、2024-25年秋冬オートクチュールコレクションを開催したとのこと。

ウィキペディア(Wikipedia)の記事に掲載されているように、バレエ「青列車」は、地中海に面する当時最先端のヴァカンス地であったコート・ダジュールの海水浴場を舞台としており、ここと、パリなど北フランスを結ぶ夜行列車「青列車」からタイトルが付けられたとのことです。

また、シャネルがデザインしたファッションや、海水浴、日焼けオイル、フラッシュ付小型カメラといった、当時の最先端の流行が取り入れられたとのことです。

バレエ音楽の作曲は、ダリウス・ミヨー(Darius Milhaud)

パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)は、この舞台の緞帳の原画を描いたとのことです。

青列車を題材とした作品は数々あります。これらのについては、青列車の紹介とともに、稿を改めて記事にしたいと思います。

Venice Simplon Orient Express (VSOE) – 2023 Winter Special

Venice Simplon Orient Express (VSOE)の冬の特別運行便について、SNSなどの投稿を記事にまとめました。

フランスのトレインスポッターのブログ、LA PASSION DU TRAINで、VSOEがランス(Reims)まで運行された旨の記事が投稿されました

テレビ番組「トップ・シェフ」の撮影のためだったとのことです。

「トップ・シェフ」は以前Netflixでも視ることが出来たそうです。
VSOEの回が視聴可能になるようでしたら、視たいものです。

同じく LA PASSION DU TRAIN の記事に、今度はVSOEが、ボルドー(Bordeaux)まで運行された記事が投稿されました。

ブドウ畠の横をBB22200型電気機関車が重連でオリエント急行の車両を牽く姿は「映え」ます。

昨年同様、今年もVSOEが、ローヌ・アルプ地方のブール=サン=モーリス(Bourg-Saint-Maurice)まで運行されました。

地元ニュースサイトの記事によりますと、停車駅のアルベールビル(Albertville)には多くの人が集まりましたが、乗車する人は皆無で、「撮り鉄」ばかりであったと皮肉っています。
しかし、そのおかげで私たちは次のような動画を視ることができるわけです。

来年7月には、VSOEがウィーンからランスまで運行されるとのこと。美食の街ウィーンからシャンパンの特産地ランスまでのツアー。
さぞ華やかなになることでしょう。
乗客のSNSへの投稿が楽しみです。

Nightjet – Paris 2023

2023年冬のダイヤ改正で、パリ-ベルリン間にNightjetが週3便運行されると、フランスのLa Vie du Rail誌ニュースサイトに記事が掲載されました。

ベルリンからの初便が12月12日パリ東駅に到着した時の動画です.

この日、パリ東駅に到着した時は、上の動画でもお判りいただけますように、パリ・ウィーン・ベルリンの風景のラッピングが施されたフランスのリース会社Akiem所有のBR185型電気機関車でした。

Nightjetなどヨーロッパの夜行列車のルートマップです。
この地図によりますと、ベルリンからの便は、フランクフルトを過ぎて、ブリュッセル行の便を分割し、ウィーンからの便を併合するようです。
マンハイムで1時間以上停車しますので、ここで分割ですね。

チェコの鉄道サイトvagonWEBでは、編成表とともに時刻表も掲載されています。

このページは、ウィーン発パリ東駅のNJ468便です。
ベルリン発のNJ40424便と同じくマンハイム発04:20でパリ東駅着が 10:24ですので、上のタイムテーブルをあわせると、マンハイムでベルリンからのNJ40404便とウィーンからのNJ468便が併合されると想像がつきます。

ベルリン発の便はまだ掲載されておりません。掲載され次第、この記事をアップデートしようと思います。

Nightjetに限定ですが、こちらの路線図のほうが、わかりやすいですね。

ÖBB Nightjetの概要は、wikipediaをご覧ください。日本語ページもありますが、ドイツ語ページをweb翻訳で読まれるほうが良いでしょう。


2021年冬のダイヤ改正で、パリ-ウィーン間のNightjetの運行が開始され、ユーロナイトのオリエント急行が2007年6月にTGV東線の開業に伴うパリ乗り入れが取りやめ以来、14年ぶりのパリーウィーン間の直通夜行列車が復活しました。

この、ウィーン-パリ間のNightjetの運行開始にはオーストリア連邦鉄道(ÖBB)が、Twitterにパリ到着時の動画を投稿するなど、力が入っておりました。

先ほど紹介しました、チェコの鉄道サイトvagonWEBの、2021年冬ダイヤの編成表です。

ウィーンからの初便が到着したパリ東駅では歓迎の式典が催されました。

SNCF 185 552-7 Nightjet, Karlsruhe Hbf

Nightjetを牽引したフランス国鉄(SNCF)のBR185型電気機関車には、パリとウィーンの風景を描いたラッピングが施されていました。

2021年12月13日には、パリからウィーンに向けて折り返しのNightjetの初便が出発しました。

Nightjetのパリーウィーン便の運行開始に先立つ、2021年5月にはパリーニース間の夜行列車が4年ぶりに運行を再開し、日本のニュースサイトでも動画が公開されました。

日本では、東京-高松・出雲市を結ぶ「サンライズ瀬戸・出雲」が唯一の夜行列車となってしまいましたが、ヨーロッパでは、環境への影響を配慮して、夜行列車復活の機運が高まっているようです。

以下に東洋経済オンラインの記事を紹介します。

日本でも夜行列車が復権するときが来るのでしょうか。

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