大学の卒業旅行を計画していた頃、トーマスクックの時刻表とユーレイルパスと組み合わせてヨーロッパ自由旅行という企画が旅行社のパンフレットや雑誌の記事等で紹介されていた。
結局、卒業旅行はお流れとなり実際にヨーロッパを訪れたのは1986年となった。
トーマスクック社は、1941年にイギリスで創業した世界最初の本格的な旅行代理店で、このトーマスクック・ヨーロッパ時刻表は1873年に創刊された。
そして、1985年には、解説部分を日本語化した日本語版が創刊されている。
今日は、1986年の訪欧のルートを辿りながら、このトーマスクックの時刻表を紹介しよう。
目次、索引に続いてはAutotrain(自動車と共に乗車出来る国際連絡列車)のページ
そして、
TEE(ヨーロッパ横断特急)
IC(国際都市間特急)
TGV(フランスの新幹線)のページ
この頃ではTEEもすっかり本数が少なくなってしまった。
豪華列車のベニス・シンプロン・オリエント急行と共に、従来のオリエント急行もこの頃はパリ-ブカレスト間で運行されていた。
ロンドン-ヨーロッパ連絡の時刻表は、日本の青函連絡の時刻表と良く似ている。
後は国別の時刻表となるので、紹介はまた別の機会に譲ろう。
TEE本 Vol.2
タイトル:La legende des Trans Europ Express
著者:Jean-Pierre Malaspina , Maurice Mertens
ハードカバー:412ページ
出版社:LR Presse (2007/10)
言語 フランス語
ISBN:978-2-903651-45-9
購入先:LR Presse
価格:49.50EURO
フランス LR Presse社より2007年10月に発行されたTEE本
オールカラー412ページにTEEの歴史、各列車の変遷が余すことなく記されている。
『Trains d’ Europe』のJean-Pierre Malaspinaによる編成図も各列車毎に
TEEの権威 Maurice Mertensが恐らく監修しているのであろうか。
以前にも紹介したAlba社のTEE本にも掲載されていたRheingoldとRheinpfeilの分割併合が詳しく解説されている。
先日、hikariさんのブログでRheingoldとRheinpfeilとの分割併合について尋ねておられたので、本書の記事を紹介したところ喜んでいただいた上に、Akiraさんが編成図を翻訳整理して作成し公開されている。
また、Akiraさんには、Rolandの編成についても紹介したところ、同様に編成図を作成されている。
1冊の本から繋がりが拡がっていくのは嬉しいものだ。
タイトル:Die Geschichte des Trans Europ Express
著者:Maurice Mertens , Jean-Pierre Malaspina , Berndt von Mitzlaff
ハードカバー:300ページ
出版社:Alba Publikation (2009/01)
言語:ドイツ語
ISBN:978-3-87094-199-4
購入先:train24.de
価格:39.90EURO
ドイツAlba社より本年1月に発行されたTEE本
旧版を既に持っているのでオーダーを見合せていたところ、Akiraさんがブログで大幅にカラー化された本書を紹介しているので急遽購入。
オールカラーで、TEEの各列車が紹介されている。
執筆陣がほぼ前掲の仏書と同一のためか、目次のレイアウトは似ており、挿入写真もほほ同じ。
また、旧版で詳しく解説されていたでRheingoldとRheinpfeilとの分割併合などは省略されているのは残念である。
タイトル:TEE. Trans Europ Express
著者:Maurice Mertens
ハードカバー:259ページ
出版社:Alba Publikation (1987)
言語:ドイツ語
ISBN-10:3870941146
購入先:amazon.de
価格:149.90EURO
2007.05.01の記事で紹介した旧版
絶版後20年が経過しプレミアもかなりのものであった。
しかしその内容は、独語がほとんど理解できない私でも、TEEに関して正にバイブル的存在であった。
Les véhicules ferroviaires des Wagons-Lits
ワゴン・リ社(国際寝台車会社)の車両の歴史を一冊にまとめたいわば総合図鑑
La Vie du Rail 社からのダイレクトメールで、早期予約割引で購入
ワゴン・リ社の紋章を中央に配した表紙は神々しい。
ワゴンリ・社の車両について車種毎に時系列にカラー写真を交えて解説されている。
何分、フランス語なので内容の詳細は解らないが、なんとなく雰囲気は理解できそうだ。
創設期から現在まで、オリエント急行 トラン・ブルー ミストラル TEN とワゴン・リ社の車両、列車が勢ぞろい。
とにかく、カラーページは青・青・青
プルマンカー車内のラリックのガラス細工もお決まり通りに掲載
主な列車の編成表もLa Vie du Rail 社特有のイラストで紹介されている。
オリエント急行の編成も、前後の荷物車に挟まれていたというのも、これならわかりやすい。
タイトルLes véhicules ferroviaires des Wagons-Lits
著者:Gérard Coudert, Maurice Knepper, Pierre-Yves Toussirot
ハードカバー:399ページ
出版社:La Vie du Rail (2009)
言語:フランス語
ISBN-13:978-2-915034-97-4
購入先:La Vie du Rail
価格:61.00EURO
交通公社の時刻表1000号
交通公社の時刻表が4月20日発売の2009年5月号で通算1000号を迎えた。
1925年創刊ということなので、80年以上の歴史があることになる。
時刻表との出会いについては先日述べたが、実に久しぶりに時刻表を購入した。
というのも、最近ではネット上の時刻表が充実しており、出発地・到着地・時刻などを入力するだけで、乗り換えを含めて即座に検索することができるからである。
しかも、旅先でも携帯電話で同様の検索や自分の乗車している列車の途中時刻を調べることもできる。
重たい時刻表を持ち運ぶこともなく、ダイヤ改正の都度買い求める必要のないわけだ。
便利な時代になったことだが、ちょっと味気ないのも事実。
たまには、時刻表を繰りながら旅程を辿るのも一興かな。
さて、久し振りの時刻表だが、ここ数年のダイヤ改正で寝台特急のページは見開き2ページのみと寂しいものに。
時刻表のもう一つの楽しみは、付録のピンクのページ
列車編成表には、少なくなったが、北海道連絡の寝台特急も健在。
寝台車のバリエーションも豊富である。
メルクリン・マガジン 2009/05
今朝、ドイツよりSAL便が届く。
メルクリン・マガジン 01/2009号だ。
もちろん、例の騒動前に発行されているので、それに関する記述はない。
今号は、2009年の新製品、最近メルクリンが力を入れているデジタルコントローラー、HOゲージのレイアウトの記事などなど。
今回もZゲージの記事が無いのはさびしい。
メルクリン・マガジンはメルクリン・インサイダークラブというユーザーのクラブに入会すれば、クラブ誌とともに送られてくる。
https://www.marklin.com/
会費は、1年20$89$で、年6回のメルクリン・マガジンと会報、それとカタログと特別貨車の無料引換券(取扱ディーラーによって異なる)と、特別車両の引換券が送られてくる。
クラブ誌である、クラブ・ニュースの今号の記事は、今年の特別車両(インサイダー・カー)の紹介、企業のパブリシティによく使われる特別貨車のカタログ、毎年メルクリン博物館で発売されてきたミュージアム貨車の一覧など。
今号にはさらにもう3点、2009年の新製品カタログと紹介DVD。150年というロゴが大きく目立つ。
それと、今年の新製品である、23型蒸気機関車のリーフレット。
相変わらずHOゲージのラインアップは豊富だ。
ヨーロッパ諸国に輸出用のモデルから子供用の入門セットまで。
大型模型である1番ゲージも最近充実してきている。
それにひきかえ わがZゲージは寂しいラインアップ。
宇宙怪獣のような顔をした232型ディーゼル機関車は、もともと東ドイツ国鉄で使われていたもので、東西統一により今も健在で、人気を博すると思われるが、σ(^_^)には路線が違うので食指が動かない。
いっぽう、23型のリーフレットには、1954年に発売された製品のカタログの1ページも。
さて、話は変わるが、メルクリンのその後については、スポンサーに名乗りを挙げている企業も数社あるようで、再建の道を歩み始めたようだ。
2006年に出資した英国の投資会社はメルクリンに、迅速かつ低価格な商品の供給のため、多くの改革案が出されたのだが、メルクリンは品質維持≒職人気質を望んだ ということのようだ。
管財人は、部品供給や製品保証も継続すると表明しているようだし、どうやら最悪の事態は免れたようだ。
また、メルクリンでは、「未来に向かってともに走ろう-私たちと一緒に-」というスローガンを掲げてHOゲージ特別貨車を発売するとのこと。
詳しくはLokShopのサイトをご覧ください。