Venice Simplon Orient Express – Grand Suits

運行開始からすでに5年目を迎えておりますが、2017年 Venice Simplon-Orient-Expressを運行するBelmond社は、シャワー・洗面台・トイレ・リビングルームを備えた Grand Suites(グランドスイート) のサービスを2018年シーズンより開始すると発表しました。

Belmond社の公式YouTubeチャンネルにアップロードされた、グランドスイートのデビューまでのショートムービー
Venice Simplon-Orient-Express Grand Suite Car plan

シングルキャビンのtype “S1” 寝台車の3425番の車両を2017年から2018年にかけて、「イスタンブール」「パリ」「ベニス」のグランドスイート3室に改造され、設計は、ニューヨークに拠点を置く高級インテリアデザイン会社のWimberly Interiors社が手掛けております。

以下の3つの動画は、Belmond社の公式YouTubeチャンネルにアップロードされた、グランドスイートの紹介ムービーです。

国内外のセレブリティなホテルや列車の紀行をTwitterで投稿されている はんだ様のTweet記事を以下に紹介いたします。

https://twitter.com/handa1717/status/1186527537796546560
https://twitter.com/handa1717/status/1186527243108900865
https://twitter.com/handa1717/status/1186527402001752066
この冊子には、はんだ様の撮影されたVenice Simplon-Orient-Expressの写真がふんだんに掲載されおります。

 

3425番に引き続き3309番の車両も、2019年から2020年にかけて「プラハ」「ブダペスト」「ウイーン」のグランドスイート3室に改造されました。

 

以下の3つの動画は、Belmond社の公式YouTubeチャンネルにアップロードされた、新しいグランドスイートの紹介ムービーです。

Pinterest(ピンタレスト)という画像共有サービスに、Grand Suits- VSOEというボードを作成し、Belmond社公式サイトのグランドスイートの画像をピン止めしてまとめました。

旅行代金は一人£6,825(約100万円)からだそうで、とても乗れそうもありませんが、まさに憧れのオリエント急行にふさわしいキャビンですね。

Venice Simplon Orient Express – Cannes 2022

Instagramで、#vsoeのハッシュタグをフォローしているのですが、タイムラインにBB22200形電気機関車の牽くVenice Simplon Orient Expressの画像が投稿されました。

第75回カンヌ映画祭に向けて、ディオールが、チャーター列車を運行したとのこと。

カンヌ鉄道模型サークル(CFPC)の記事によりますと、5月15日の午後2時32分にパリ東駅を出発し、5月16日の午前9時25分にカンヌ駅に到着し、30分滞在したとのことです。

カンヌ駅到着の様子をTwitterの記事に見つけました。
続いてFacebookにも、VSOEの車内でスパを設けたり、新任のシェフ Jean Imbert によるカクテルパーティとディナーが提供された旨の記事が掲載されました。

Facebookの記事を頼りに検索しますと、ベルギーのファッションサイト L’Officielに記事が掲載されていました。

DiorのInstagramの公式アカウントでは、VSOEの車内外のほかGurand Suiteの室内を展開したポップアップ スパの映像などがご覧いただけます。
俳優のCharlbi DeanとCésar Domboyをモデルとした、車内でのプロモーション画像もご覧いただけます。
このブログ記事を投稿後、YouTubeのBelmond社公式チャンネルで、この列車の動画が配信されました。

2017年に「ディオール」がLVMH(MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)の傘下に入っておりますが、LVMH傘下の他のブランドでも、プロモーションとしてVSOEが走ることあるのでしょうね。

ヴーヴ・クリコ250周年を祝う特別列車も企画されているようです。

ところで、Facebookの記事にもありましたように、 Jean Imbert (ジャン・インベルト)がVSOEのシェフに就任しました。
彼はパリのホテル プラザ・アテネのレストランの責任者を2021年にアラン・デュカスから引き継ぎ、2022年版のミシュラン・ガイドでは、一つ星を獲得しております。

オリエント急行で、ミシュラン・星付きシェフの料理をいただくなんて、素晴らしいですね。

Sommer-Neuheiten 2022

メルクリン社から今夏の限定品 Sommer-Neuheiten 2022 が発表になりました。

Zゲージの新製品は

80832 Marklin Magazin Z Gauge Annual Car for 2022
81341 German Federal Postal System Train Set
86236 Type Omm 52 Gondola in Real Bronze
88233 Class 193 Electric Locomotive
88596 Class Re 420 Electric Locomotive
88679 Class 101 Electric Locomotive
88846 Class 50 Steam Locomotive

の7種類

88233 Class 193 Electric Locomotive のベクトロンは、”Flying Dutchman”のデザイン。ワーグナーのオペラ「さまよえるオランダ人」の題材となっています。
88596 Class Re 420 Electric Locomotive は、スイス鉄道175周年塗装で、左右の面のデザインが異なります。
88679 Class 101 Electric Locomotive は、”STEAM RAILROAD ROUTE Saxony”のデザインで、こちらも左右の面のデザインが異なります。

英文カタログはこちらから

2022年の新製品の発表直後に、とあるショップのサイトから流れた次のリーク画像の製品、最初の81341以外は発表されませんでしたね。
Herbst Neuheiten 2022で発表されるのでしょうか。

 

VENICE SIMPLON ORIENT EXPRESS 2022

新型コロナウイルス感染症の影響にもかかわらず、今年もVENICE SIMPLON ORIENT EXPRESSが3月運行が開始されました。

旅行会社のホームページでは、VENICE SIMPLON ORIENT EXPRESSの運行スケジュールが発表されています。

今回もSNSに投稿された記事を引用しつつ紹介いたします。

Inastgramでの第1報は、3月11日、イタリア国鉄(FS)のE402型電気機関車が重連で牽く試運転の記事でしたが、現在は残念ながら削除されてしまっております。

YouTubeには、運行開始に先立ち、ベネチアからイタリア・スイス国境のドモドッソラに向かう途中の動画がアップロードされています。
続いては、3月13日 スイス国鉄(SBB)のRe4/4型電気機関車が重連で牽く試運転の記事
そして、3月17日 フランス国鉄(SNCF)のBB67400型ディーゼル機関車が重連で、あるいは、BB26000型電気機関車が牽く試運転の記事
BB26000の次の客車は、ワゴンリの車両ではなく、イタリア国鉄(FS)の車両によるサービスカー(職員専用車)とのことです。
 

フランスのスポッターサイトLa Passion du Trainでは、今年もオー=ド=フランス地域圏を中心に、オリエント急行の運行を順次投稿されております。

2022年初便は、ヴェネチアを3月19日に発ちカレーには翌20日に到着するスケジュール。
カレーには、3時間以上遅れて到着したとのことです。

カレー着3月24日の便は、ブーローニュ経由でBB67400の重連が牽引

4月14日は、ベルギーの民間鉄道貨物事業者LINEASの186型電気機関車にアムステルダムを出発
途中ブリュッセルには、ベルギー国鉄(SNCB)のクラス18型電気機関車に牽かれて経由しました。
4月24日には、前後をイタリア国鉄のE402型電気機関車に挟まれたプッシュ・プル運転でローマまで運行されました。
今年のゴールデンウイークには、日本からトレイン・スポッターの蛇窪さんが、スイス・ゴッタルド山中のヴァッセンまで、VSOEの撮影に訪問されたとのことです。
そして、5月7日は、ハンガリー国鉄(MAV)の470型電気機関車に牽引されてブダペストまで運行されました。
この日の470型電気機関車は、1956年のハンガリー動乱を記念した塗装の470 001号機でした。

8月26日には、昨シーズンは中止となったイスタンブール便も予定されております。

今年もVENICE SIMPLON ORIENT EXPRESSの動向からは、目が離せません。

サロメ奇譚

今年初の観劇は、梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでのサロメ

 

https://www.instagram.com/p/BycWIZJHo3v/
2019年6月8日 中之島のフェスティバルホールで鑑賞した折は、コンサート形式で舞台も無く、かつ字幕ということもあり、いま一つ乗り切れず消化不良で終わった、リヒャルトシュトラウスのオペラ「サロメ」
2019年フェスティバルホールでの「7つのヴェールの踊り」

今回はそのリベンジ的な意味合いもあり、昨年末、予約抽選でチケットを購入
サロメ役は、元宝塚の朝海ひかるさん
ユダヤ王国を現代日本のユダ屋グループに置き換え、ヘロデ王の誕生日の祝宴を、社長の還暦パーティを舞台とする演出。

この日は、アフタートーク・イベント終了後、写真撮影タイムを設けられており、サロメ役の朝海ひかるさんとヨカナーン役の牧島 輝さんを客席から撮らせていただきました。

ちょっと、蘊蓄めいた話になりますが、「サロメ」はオスカー・ワイルド原作の戯曲ですが、新約聖書の記述を元に書かれました。

 

さて、イエスの名が知れわたって、ヘロデ王の耳にはいった。ある人々は「バプテスマのヨハネが、死人の中からよみがえってきたのだ。それで、あのような力が彼のうちに働いているのだ」と言い、他の人々は「彼はエリヤだ」と言い、また他の人々は「昔の預言者のような預言者だ」と言った。ところが、ヘロデはこれを聞いて、「わたしが首を切ったあのヨハネがよみがえったのだ」と言った。
このヘロデは、自分の兄弟ピリポの妻ヘロデヤをめとったが、そのことで、人をつかわし、ヨハネを捕えて獄につないだ。それは、ヨハネがヘロデに、「兄弟の妻をめとるのは、よろしくない」と言ったからである。そこで、ヘロデヤはヨハネを恨み、彼を殺そうと思っていたが、できないでいた。それはヘロデが、ヨハネは正しくて聖なる人であることを知って、彼を恐れ、彼に保護を加え、またその教を聞いて非常に悩みながらも、なお喜んで聞いていたからである。
ところが、よい機会がきた。ヘロデは自分の誕生日の祝に、高官や将校やガリラヤの重立った人たちを招いて宴会を催したが、そこへ、このヘロデヤの娘がはいってきて舞をまい、ヘロデをはじめ列座の人たちを喜ばせた。そこで王はこの少女に「ほしいものはなんでも言いなさい。あなたにあげるから」と言い、さらに「ほしければ、この国の半分でもあげよう」と誓って言った。そこで少女は座をはずして、母に「何をお願いしましょうか」と尋ねると、母は「バプテスマのヨハネの首を」と答えた。するとすぐ、少女は急いで王のところに行って願った、「今すぐに、バプテスマのヨハネの首を盆にのせて、それをいただきとうございます」。王は非常に困ったが、いったん誓ったのと、また列座の人たちの手前、少女の願いを退けることを好まなかった。そこで、王はすぐに衛兵をつかわし、ヨハネの首を持って来るように命じた。衛兵は出て行き、獄中でヨハネの首を切り、盆にのせて持ってきて少女に与え、少女はそれを母にわたした。ヨハネの弟子たちはこのことを聞き、その死体を引き取りにきて、墓に納めた。

マルコによる福音書

聖書では、ヨカナーン(バプテスマのヨハネ)の首を望んだのは、サロメの母親のへロディアと書かれております。劇中でも、前夫の弟と結婚したことを咎めておりましたので、筋としては通っております。それをサロメが所望したと描いた狂気。芝居ならではの世界です。

劇中、ヨカナーンの科白も、聖書にそのような一節があったのではと思えました。

オペラとは、また違った「サロメ」
今回は堪能させていただきました。
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