ユーロナイト オリエント急行 廃止

定期列車としてのオリエント急行が今年(2009年)12月12日をもって廃止されるそうだ。
時事ドットコム
英インディペンデント誌
廃止されるのはストラスブール~ウィーン間の夜行列車ユーロナイト(EN468/469)。
豪華寝台車も連結されておらず、オーストリア国鉄の1・2等寝台車とクシェットと呼ばれる簡易寝台車(日本のB寝台のカーテンが無いような設備)2両、座席車2両の5両で運行されている。
(ウイーン-カールスーエ間は、ブダペストーフランクフルト間のENと併結)
記事のように、2001年まではパリまで運行されていたが、ストラスブールで打ち切りになったのもTGV東線が開通したことが大きな理由であろう。
Fahrplan
これは、以前に紹介したドイツ国鉄時刻表に掲載されている現行のオリエント急行
私の所有しているZゲージの模型で編成するとこんな感じである。
Oebb EN
もっとも、昔はイスタンブールとパリを結んでいたが、豪華寝台車全てで編成されているわけでなく、数両の寝台車と2等車を含む座席車で構成されていた。
旅行記などを読むと、この車両の落差が面白い。
そして、何日もわたってイスタンブール-パリを直通する乗客は皆無となり、年々運行区間が短くなり、ついに今年で廃止という訳だ。減少し、1962年にはワゴン・リ社の寝台車が外され、普通の国際列車となった。
1977年にはイスタンブール直通が廃止となり、私が訪欧した1986年にはパリ-ブカレスト間で運行されていた。
Thomas Cook Timetable
なお、クルーズトレインとしてのオリエント急行には変わりない模様だ。
日本で一般に周知されているオリエント急行というのは、定期列車のオリエント急行ではなく、クルーズトレインとして、ロンドン-パリ-ベネチアを結んでいる「ベニス・シンプロン・オリエント・エクスプレス」(VSOE)のことだが、これはいわばカシオペアやトワイライトエクスプレスのようなもの。
VSOE GINORI
これらの食器はVSOEで使用されているジノリ
また、日本を走ったオリエント急行はこれとも異なり、「ノスタルジック・イスタンブール・オリエント・エクスプレス」(NIOE)。
Orient Express 88
NIOE
1986年のトーマスクック時刻表の裏表紙には、運行10周年記念の広告が。
これもVSOEと同様なものだが、運行会社が倒産してしまい、その時のプルマンカー(サロンカー)は今、箱根のラリック美術館で展示されている。
Hakone
このワゴン・リ社の豪華寝台車で編成され来日したオリエント急行は、昨年末Nゲージで発売されている。
KATO OrientExpress8

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家人のメモリーカードより

前に母のアルバムよりと題して記事を投稿したが、先日来記事にしてきた家人の旅行のメモリースティックからのスナップを紹介しよう。
同職の女性のK先輩と二人、
大阪から新幹線で東京、NEXで成田 夜の便でパリ経由で翌朝ボルドーへ。
パリからTGVで合流するY先輩夫妻を待つ間、ボルドー駅でのスナップ。
Bordeaux_trum
駅前で路面電車に思わずカメラを向けたのこと。

Bordeaux_tgv
Y夫妻を待つプラットホームでのスナップ

その後、アキテーヌ地方、ミディ・ピレネー地方を巡りアビニヨンでY夫妻と別れる。
Avignon_tgv
アビニヨンからTGVでドゴール空港を向かうのだが、寸暇を惜しんで携帯でのスナップ。

元画像より、トリミング・傾補正・色補正を私が加えたが、タイミングや構図はなかなかと思うのは身贔屓だろうか。
私の鉄分が伝染し、しばし鉄子の旅を味わってきたようだ。

フランス オンライン地図と時刻表

さて、家人のフランス旅行にあたっては、ネット上の情報も十分に役立った。
というよりもネット上いや居ながらにしてほとんどの情報が入手できた。
航空券の手配が実際には旅行代理店のお世話になったとしても、
スケジュール・空席・運賃・シートマッピングを調べることが出来、
望めばチェックインも可能であったろう。
鉄道の時刻に関しても、トーマスクックの時刻表の夏ダイヤ版の発売が6月まで待たされたこともあり、ほとんどネット上で情報収集。
SNCFただし、本家フランス国鉄(SNCF)のサイトは、日本の鉄道会社のサイトを使いなれている身にはどうも使い勝手が悪い。
右下のほうに時刻表検索窓があるのだが、うっかり見落としそうだ。
また、エール・フランスのサイトでの検索もそうであったがすこぶる重たい。

検索結果は次のサイトに移動して表示される。
Voyages-sncfVoyages-sncf.com(フランス語)

TGV Europe言語を切り替えると、TGV Europre.comのサイトに移動する。

路線図のほうは、SNCFのサイトの[Vie pratique] [Ou aller en train?] からPDF版の路線図はダウンロードできるのだが、かなり大まかな地図だ。
また、地図や沿線情報の収集も
TGVTGV

TERTER

という具合に列車種別毎にサイトが分かれているためであろうか見通しが悪い。
ただし、TER(ローカル列車)のサイトは、地域毎の路線図・時刻表がPDFファイルでアップロードされているので、現地でのスケジュールを検討するのには役立った。
Ohshu Expressという訳で、都市間の時刻表検索は、日本語で、地図で都市を選択できる
欧州エキスプレス
[オンライン鉄道チケット予約]のページで検索。
このサイトも検索は、SNCFのサイトにリダイレクトしているようだが。

Eurail Passes夏ダイヤの時刻表を調べることができないかと探していたところ、偶然見つけたのが
The Eurail Passesのサイト
Home [Planning] [Train Travel] [Timetables] [Printed timetables] に航空会社の時刻表のような、出発地と目的地が掲載された時刻表がPDFで。
Home [Planning] [Train Travel] [Railway Map] [Eurail Pass – Railway Map] にはヨーロッパ全域の鉄道路線図が1枚ものだがPDFで。

また、地図と鉄道のブログによると、
Cartes ferroviaires (Railway Maps)が個人のサイトだがかなり力作と紹介されている。
パリの駅の詳細図というのは、ネットや書籍で十分に見ることができるが、ボルドーやアビニヨンといった地方都市はそうは行かない。
RailteamHigh speed train network Europe
というサイトで、ボルドーとドゴール空港駅の構内図をようやく見つけた。
[Site Map][Station Maps]
Bonjour la FranceBonjour la france/
というサイトでは構内図とまでは行かないが、駅周辺の詳細図が数都市掲載されており、ダイヤは古いが時刻表も掲載されている。
[Train Travel] [Train Stations]
Viamichelin今回の旅行は、現地ではレンタカー利用なのだが、
ミシュランのViaMichelinではオンラインでルート検索やホテル検索ができる。
都市名や郵便番号、ホテル名などを出発地・経由地・目的地と入力すると、ルートマップと行程表が表示され、行程表のオプションで、交差点の詳細図も表示させることができる。
このルートマップを全て印刷して持参するのは家人には詳し過ぎるので、Googleマップのマイマップの機能を利用して、目的地・経由地等だけを検索して印刷したうえ、ルートは手書きした。
大まかなルートが把握にはこの地図で十分であったそうだ。

地図・時刻表関連ではないがいくつかのサイトを紹介しよう。
france-tourisme.netフランス・ツーリズム旅行情報局
は、口コミ情報が昔の「地球の歩き方」感覚で掲載されているのが興味深かった。

Viewsurf.comViewsurf.com – Webcam plage
では、WEBカメラでパリ・ボルドー等の街の様子をリアルタイムで眺めることが出来た。

TGVwebTGVweb
では、TGVのペーパークラフトがダウンロード出来るので、盆休みにでも組み立ててみようと思う。

しかし、20数年前の私の訪欧時と比べて何につけても隔世の感がする。
時刻表の検索
地図の検索
列車やホテルの予約
ホテルのデポジットにクレジットカードの番号をエアメールで送ったなんていうのは昔物語りであろうか。

Thomas Cook EUROPEAN RAIL TIMETABLE 2009 Summer/Fall

トーマスクックヨーロッパ時刻表の最新号である
英語版では毎月発行に対して、日本語版は、冬/春 夏/秋 のダイヤ改正の都度、年2回の発行である。
家人の旅行に合わせて久し振りに購入。
Cover

毎号巻頭特集としてヨーロッパ鉄道旅行の解説記事が掲載されている。今号はパリとローマを結ぶ夜行列車「パラティーノ」号の紀行記事。
アマゾンの商品紹介ページでは、なか見!検索で使い方のページが掲載されている。
今回抜粋したのは、国際連絡列車のページ
Paris-Brig Big-Koeln
先に紹介した1986年の号と比べると面白い
1986年は、7:14発のTGVからローザンヌでインターシティに乗り換えてブリーク12:42着だった。
2009年は、パリ7:58発のTGVは直行便でブリークは13:45着。
TGVで直行出来るようになったものの、ローザンヌ-ブリーク間の所要時間がかかるようになったようだ。
1986年は、9:34発のインターシティから、バーゼルで約1時間の待ちあわせで乗り換えてフランクフルト16:15着
2009年は、インターラーケン10:01発のICEは直通でフランクフルト15:08到着。
待ち合わせの1時間を差し引いても、約30分の時間短縮。
こちらは、家人が乗車したTGV5144便
Avignon-CDG
Avignon TGVを7:47に乗車すると、10:59にはドゴール空港駅に到着する。家人はここで関空行きのAF機に搭乗した訳だが、この列車をそのままリールまで乗車し、ユーロスターに乗り換えると14:03にはロンドンに着くことができる。

フランス 地図とガイド

フランス 地図とガイド
毎年7月、同職の先輩方が海外旅行に出かけられる。毎年、普通のツアーでは行けない場所に行かれるのだが、今年はフランス。この本に掲載されているルートを辿ろうということとのこと。
Gemstone01
Gemstone02
このルートのいくつかを
家人もこの旅行に同行するということになり、4月頃から地図やガイド本を買い集め、留守番のσ(^_^)は机上旅行
上掲書に紹介されているホテルは、ルレ・エ・シャトーに加盟する高級ホテルばかり。
ガイドブックにも掲載されていないホテルにも宿泊するらしく、どのようなホテルに泊まるのかと、オンラインで加盟店のガイドブックが閲覧する。数年前は日本語版が発行されていたことを知り、Yahoooオークションで日本語ガイドの2006年版を入手する。
Relais
また、ミシュランのガイドブックも折りよく発行されたので買い求める。
Michelin_r01
Michelin_r02
Michelin_r03
この2009年版は第百号目とのこと。凡例が日本語なのも嬉しい。
ミシュランといえばガイドブックだけでなく道路地図も。
Michelin01
Michelin02
100万分の1の地図は車窓を眺めながら位置を把握するのに適当な縮尺だ
地図と鉄道のブログで、フランスの国土地理院から「ワイン地図」というものが発行されていることを知る。
Ign01
東京に出張した際、神田で買い求めたが、アマゾンでも入手可能なようだ。
Ign02
ミシュランの地図と同じ100万分の1縮尺でアペラシオンごとに塗り別けられている。
ブルゴーニュやボルドーといった産地ごとの地図も発行されているとのことなので、機会があれば買い求めたい。
お決まりの「地球の歩き方」も
Arukikata
5年前に角川書店からこのような本が出ていたことを思い出し書棚から出してきた。
Kadokawa
家人は先週無事帰国した、土産話を聞いていると、σ(^_^)も机上旅行だけでなく、実際に行きたくなってきた。