二つのフィガロ ~ 「セビリアの理髪師」「フィガロの結婚」

昨年12月と今年1月、フェニーチェ堺(旧堺市民会館)で二つのオペラを観てきました。
2022年12月3日(土)「セビリアの理髪師」と、2023年1月22日(日)「フィガロの結婚」です。このふたつのオペラは、原作となったボーマルシェ作の「フィガロ三部作」という戯曲のうちの2作だそうです。

「NISSAY OPERA 2022 セビリアの理髪師」は、2022年12月3日(土)14:00開演でした。

動画は、2016年の日生劇場での公演です。

舞台装置の回転をうまく活かして場面も変わります。
理髪師のフィガロは勿論ですが、伯爵も結構コミカルです。
数々の名アリア、二重唱、三重唱、お芝居とともに楽しんだ2時間余りでした。

この日のプログラムとともにいただいたチラシに、「セビリアの理髪師」と対になる「フィガロの結婚」が一月に上演されることを知り、そのことを妻に話したところ、ぜひ観たいというので、早速チケットをネット予約。

「二期会オペラ フィガロの結婚」は、2023年1月22日(日)14:00開演しました。

  

動画は2016年の公演のPVですが、舞台の雰囲気は今回と同じです。

「セビリア理髪師」同様に楽しいオペラです。
こちらも、アリア、二重唱、三重唱などの数々。モーツァルトらしい軽快なメロディ。
「セビリアの理髪師」以上に聴きなれた曲の数々を堪能。帰りの電車の中も頭の中に曲が流れました。

皆さんご存知のように「セビリアの理髪師」と「フィガロの結婚」では、登場人物が共通している者がなん幾人かいます。伯爵・フィガロ・伯爵夫人、そしてもうひとり…

また、「セビリアの理髪師」では女中のベルタ役の種谷典子さんが「フィガロの結婚」ではスザンナ役で出演されています。

「フィガロの結婚」でもチラシをたくさんいただきました。その中でも思わず衝動買いした公演、チケットの発売が待ち遠しい公演…
今年もオペラを愉しむ一年になりそうです。

エリザベス女王・音楽

前回、「エリザベス女王・鉄道」で投稿しましたように、2022年9月8日、イギリスの女王、エリザベス2世が崩御され、9月19日にロンドンのウェストミンスター寺院で国葬が執り行われ、ウインザー城の聖ジョージ礼拝堂にフィリップ王配殿下の棺とともに埋葬されました。
SNSでは、動画やテキストが続々と投稿されましたので、その中からシェアして音楽に関して気になったものを中心に紹介していきましょう。

エリザベス女王がお亡くなりになった瞬間、バッキンガム宮殿には、虹が架かったとのことです。
エリザベス女の王崩御の報を受け、BBCプロムスはフィラデルフィア管弦楽団の演奏を中止して1分間の黙祷の後に英国歌とエルガーのニムロッドが演奏されたとのことです、
エルガーの行進曲「威風堂々」の1番の中間部には、「希望と栄光の国」(Land of Hope and Glory)の歌詞がつけられており、「イギリス第2の国歌」または「イギリス愛国歌」と称されています。
ルール・ブリタニア(Rule, Britannia!)は、イギリスの愛国歌で、BBCプロムス・ラストナイトでも、観客を交えて合唱されます。
エルガーの編曲による、聖歌の「エルサレム」も愛国歌として、BBCプロムス・ラストナイトでも、毎年演奏されます。
“I Vow to Thee, My Country ” は英国の愛国的な賛美歌で、グスタフ ホルストの組曲「惑星」の「ジュピター」に詩がセットされています。
エルガーの「エニグマ変奏曲」のうち、第9変奏 「ニムロッド」
(Nimrod)は、第一次大戦の戦没者追悼の式典で演奏されることから、追悼の場面でも多く使用されています。
大阪のPromsと言っては過言かもしれませんが大阪クラシック、2020年と2021年の最終日のアンコールでは、ニムロッドが演奏されました。
今年も演奏されるかなと思っておりましたが、ニムロッドの後に八木節では明暗の差があり過ぎるためでしょうか、2022年はマスカーニのカヴァレリア・ルスティカーナ前奏曲でした。
英国女王エリザベス 2 世の国葬 – ライブストリーム
エリザベス 2 世女王の葬儀: 礼拝中に演奏されたすべての音楽のプログラム
Spotifyに登録されたエリザベス女王の国葬(Queen’s Funeral & Committal)のプレイリスト
イギリス国歌も、チャールズ3世の即位とともに、「国王陛下万歳」(God Save the King)となりました。
今年6月のエリザベス 2 世のプラチナ ジュビリー(即位70周年祝典)での「女王陛下万歳」(God Save The Queen)
ベートーヴェン:「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による7つの変奏曲
パガニーニ:「ゴッド・セイヴ・ザ・キング」による変奏曲
ヨハン・セバスティアン・バッハの幻想曲とフーガ(BWV562)が流れる中、エリザベス女王の棺はウェストミンスター寺院を後にしました。
エリザベス女王専属のバグパイプ奏者による、セントジョージ礼拝堂で女王の棺が地下に降ろされていく際の「最後の演奏」です。


余談ですが、2015年にロンドンを訪れた折、9月19日は、バッキンガム宮殿の前を歩き、ウェストミンスター寺院を通りビッグベンの対岸までバスで移動しました。
日付が同じというだけですが、「縁」を感じます。

厳かに執り行われた9月19日の国葬を終え、イギリスの服喪期間は終わりました。
チャールズ3世新国王の下、総理大臣もリズ・トラスに代わり、新しい時代の到来が予感されます。

NISSAY OPERA 2021 ラ・ボエーム

 

10月23日(日)フェニーチェ堺(旧堺市民会館) 大ホール で開催された、NISSAY OPERA 2021 ラ・ボエーム を観てきました。
今年2回目のオペラです。

 

2021年6月日生劇場上演『ラ・ボエーム』のPVです。

NISSAY OPERAの全国公演ということで、指揮者と演出家は日生劇場での公演と同じでしたが、演出の内容は、新型コロナウイルス感染症の影響により簡素化されており、第2幕の賑やかなカフェ・モミュスの場面が省かれ、第1幕の屋根裏部屋をカフェに見立てた演出となり、第1幕から第4幕を屋根裏部屋で通しで演じられ、少し寂しく感じましたが、このパリの屋根裏部屋の雰囲気は、物語とうまくマッチしており、冬の寒さと貧しい主人公達の境遇が伝わってきました。

この公演は日本語公演ということでしたが、先日のメリー・ウイドゥほど洗練されていなかったのは残念なところであるものの、字幕を意識せずに見ることが出来、楽しむことが出来ました。

2020年1月のアイーダに続き、生まれ故郷の堺で、オペラを観ることが出来たのも何よりです。

 

メリー・ウィドウ

久々のオペラ観劇

昨年1月に、フェニーチェ堺でアイーダを観劇以来、新型コロナウイルス感染症の影響により、公演キャンセルが相次ぎ、ようやく、7月18日(日)兵庫県立芸術文化センター において、佐渡裕芸術監督プロデュースオペラ2021 メリー・ウィドウ を観劇

開演前の劇場内。オケピの手前には、宝塚歌劇場の銀橋のような通路が設営されていました。
プロモーション映像は2008年の上演より

さて、指揮の佐渡裕氏が、オケピに入って開演というところですが、狂言回しのニエグシュ役の桂文枝師匠が、何故かオケピの手前の銀橋に這い上がり「いらっしゃ~い」
コントを交え劇の解説を語り、開演です。

以下、舞台画像等は、兵庫県立芸術文化センターのTwitterアカウントより。

ピアノに見立てた舞台
パリのマキシムに見立てたヒロイン邸でのパーティでは、フレンチ・カンカンを背景画に
今回の公演、カーテンコールが 歌って踊って約30分にも及び、もう一幕ともいえる特別演出。

劇中、領事夫人 シルヴィアーヌ役の香寿たつきさんの「愛あればこそ」「すみれの花の咲く頃」の歌唱があったり、バレエの踊りが取り入れていたり、フィナーレでは、文枝師匠が宝塚歌劇団風の羽根を背負って銀橋を渡ったりと、盛り沢山の演出に、また日本語上演ということもあり解りやすく、楽しませていただきました。

オペラの後は、劇場併設のレストラン テアトル ル ボア で。
食事を終えると、日もとっぷり暮れており、劇場を後に大阪へ戻りました。

アイーダ – フェニーチェ堺

今年の音活 第一弾は、1月12日にフェニーチェ堺(旧堺市民会館)で開催された、堺シティオペラ第34回定期公演「アイーダ」

堺市民会館には、子供の頃から幾度となく訪れたことがありましたが、堺市から居を離れて以来、ご無沙汰でした。
2019年10月にフェニーチェ堺としてリニューアルオープンし、本公演はそのオープニングラインナップの一つ。


席は、リーズナブルな3階のC席ながら、右袖の後方と舞台を見渡せる好位置。


幕間はお決まりの液体燃料の補給を。シャンパンを思いましたが¥にびっくり白ワインに。

オペラ観劇の際は、いつもどなたかにお会いしますが、この日もN先生に。合唱のお友達が出演されておられるとか。


アイーダといえは、凱旋行進曲そしてこのアイーダ トランペット
開演前、何故に両サイドのバルコニーが空いているのかと思っておりましたら、凱旋の場で、アイーダ トランペットを抱えた奏者さんが、バルコニーに立ち演奏です。
こういう演出も良いですね。

公演の詳細は、私が記すよりプロの方の文章をお読みください。
堺シティオペラ第34回定期公演《アイーダ》|能登原由美 –

 

アイーダの観劇は、ミュージカル1回、オペラ1回と、今回で3回目

アイーダ|劇団四季

ミュージカルでもオペラでも、それぞれの良さがあります。

 

今年は以下の6公演の席を確保しております。公演中止とならないことと、ウイルスの蔓延が抑えられることを願っております。